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映画「むんじゅる笠-瀬底島の笠-」東京公開!城間あさみ監督(海燕社)にお話伺いました

むんじゅる笠記念撮影

 

平良英之
ハイサイ!TOKYOうちなーねっと代表の平良英之です。

 

来間祐一郎
メディア担当の来間祐一郎です。

 

2022年3月11日、この日からアップリンク吉祥寺にて2週間公開される映画「むんじゅる笠-瀬底島の笠-」を鑑賞してきました。

またこの日は城間あさみ監督が上映後にご挨拶されるということでインタビューも行ってきました。

瀬底島の伝統や歴史、人々の暮らしが伝わり、映像美でも心癒される素晴らしい作品です!

以下、城間さんの沖縄への熱い思いが伝わるインタビューと合わせてご紹介します。

 

<ご案内>

 

映画「むんじゅる笠-瀬底島の笠-」とは

映画「むんじゅる笠-瀬底島の笠-」は、 沖縄県豊見城市の映像制作会社「海燕社」によって制作されました。

 

 

海燕社は、少しずつ形を変え消え去ろうとしてる沖縄の素晴らしい郷土文化、伝承文化を少しでも多く映像で記録に残そうと「残したい沖縄」というテーマで活動されています。

「むんじゅる笠」とは麦と竹で作る笠です。

 

 

かつて沖縄では強い日差しをよける「庶民の笠」として多くの人に日常的に愛用されていました。

今では祭りやエイサーの地謡さんが被る笠として、また舞踊の小道具として知られています。

むんじゅる笠は沖縄の瀬底島で作られているのですが、作り手は減っていき、やがて大城善雄(おおしろ・ぜんゆう)さん1人に。

 

 

映画ではそんな大城さんのむんじゅる笠作り、そして瀬底島唯一の男性の神人(かみんちゅ)である大城さんの神事、そして瀬底島の人々の暮らしや歴史を丁寧に綴っています。

 

 

この映画はドキュメンタリー作品としてももちろん素晴らしいのですが、まず何より瀬底島の映像美に心を奪われました。

瀬底島の自然美や伝統を大事にする暮らしぶりに心癒される一方で、沖縄戦の悲しい歴史に触れる場面もあります。

監督の城間あさみさんは「沖縄は何をテーマにしても必ず戦争に当たる」と言います。

こうしたギャップがまた歴史のリアリティを際立たせ、映像作品だからこそ伝わる深みを感じました。

また上映後、城間さんがこの映画に込めた思いを話されました。

時に感極まって声を詰まらせながら、むんじゅる笠や沖縄への思いを心を込めてお話されており、その思いがひしひしと伝わってきました。

 

上演後ご挨拶

※むんじゅる笠の実物もお持ちいただき直接見ることができました

 

以下、城間さんのインタビューをお届けします。

 

監督インタビュー~城間あさみさんが今作に込めた思い

城間あさみさんと平良英之

 

海燕社は「残したい沖縄」をテーマに映像制作をしています。

私は学生時代から映画が好きで、幼稚園の先生なども経験した後に映像制作の世界に入りました。

「残したい沖縄」というテーマでいろいろ調べていると、何をテーマにしても必ず沖縄戦に当たるんですね。

それなら一度きちんとそれに向き合った作品を作りたいと、ドキュメンタリー映画「ふじ学徒隊」を2012年に制作し、これは映文連アワード2012文部科学大臣賞を受賞しました。

そしてさらに沖縄の伝統や歴史を調べているうちにむんじゅる笠の存在を知りました。

私達は「これは残したいな」って思うテーマがあるとまず市町村自治体にお話を持ちかけて予算化していただけないかとお声かけしてます。

今作もまず本部町さんにお声かけしてて「貴重なお話だから残したい」とのお声をいただけたのですけど、なかなかこういう文化的なことには予算がつきにくく実現しなくて。

いつもならそれ以上動くことはできないんですけど、今回この「むんじゅる笠」に関しては、撮影当時にもう作り手は3名しかおられなくて、しかもみな高齢者ということで、これは撮っておきたいと。

当時、制作費は目処がついてなかったのですが、善雄さんのご家族に「撮らせていただけますか」とお願いして2017年から撮影が始まりました。

なので私としては撮影当時は「映画制作」というよりは「資料作り」のような感覚で、まさかこの時の映像がそのまま映画になるとは思っていませんでした。

クラウドファンディングで資金が集まり映画化が決まった時に善雄さんを訪ねたら「最近はあまり麦が育たなくて作る機会がなくて」と。

なので「ああ、映画が決まる前に撮っておいて良かったな」と。あの時撮らなければこの映画はできなかったんだなと思いました。

今回撮ったのは善雄さんの笠作りですけど、実は瀬底島のみなさん少しずつ作り方が違っています。

善雄さんは善雄さんなりの工夫を加えていらっしゃいます。今回の映画は「善雄さんのむんじゅる笠」とお考えください。

今作は上映時間が少し長めなのですが(92分)、その理由には笠作りの工程をなるべく入れて記録性を高め、この作品が文化継承に役立てばという思いがあります。

 

 

瀬底島、沖縄の皆さんがこれを見て「むんじゅる笠を作りたい」「むんじゅる笠を使って踊りたい」と興味を持ってほしい、そんな思いを込めました。

この映画を作るために欠かせない存在だった海燕社の野村岳也さんが2020年に、善雄さんは2021年に他界しました。

私にとっては大事な仲間の野村さんと、とても優しく接してくれて何でも教えてくれた善雄さんのお二人を失ってどうして良いかという思いにもなりました。

しかし今はこの映画を少しでも多くの方に見ていただくことでお二人にも喜んでいただける、そう考えております。

ですのでこれからの公開に向けてひとりでも多くの方に観ていただくためにぜひ皆さんのお力も借りられたらなと思っております。

今作の予算はクラウドファンディングなど381名の支援者でできたということで、そういうみなさんと一緒に作ったという感覚があります。

興味を持った方にぜひむんじゅる笠を作ったり、使ったりするきっかけになれば嬉しいです。

 

「むんじゅる笠-瀬底島の笠-」公演情報

むんじゅるの笠

 

場所:アップリンク吉祥寺(東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目5-1 パルコ地下2階)

電話:0422-66-5042

日時:3/11(金)~3/24(木)

時間:3/11(金)11:40~ 3/12(土)13:10~ 3/13(日)11:30~ 3/14(月)11:55~ 3/15(火)11:40~ 3/16(水)11:40~ 3/17(木)11:55~

料金: 一般¥1,900/シニア(60歳以上)¥1,200/ユース(19歳~22歳)¥1,100/ アンダー18(16歳~18歳)¥1,000/ジュニア(15歳以下)¥800/ 障がい者割引¥1,000/UPLINK会員¥1,100(土日祝¥1,300)/ UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥1,000

※詳しくはアップリンク吉祥寺HPをご覧ください。

 

平良英之

城間さん、お話ありがとうございました!素晴らしい作品ですので皆さんもぜひご覧ください。

また、SNSなどでシェアいただけると嬉しいです!

 

 

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