チャレンジから見える道がある~比嘉一平さんインタビュー(沖縄タコス専門店ニライカナイ・高円寺)

2022年9月20日、沖縄タコスを東京で広めるために奮闘中の『うちなータコス ニライカナイ』店主、比嘉一平さん(与那原町出身)のお話を伺いました。

「沖縄が恋しいと思った時に沖縄の味を提供する場になりたい」「一度きりの人生を後悔したくないのでチャレンジ」など温かいお話、熱いお話をたくさんいただきました。

目次

2度目の上京で沖縄タコス屋をオープン

ー昨年8月に上京したということですが、上京のきっかけを教えてください。

今回の上京、実は2回目なんです。今回は東京で沖縄タコスのお店に挑戦したくて上京しました。

2回目なので不安なこともなく、むしろやっと戻ってこられたという感覚でした。

1回目の上京は高校卒業してすぐなので18歳の時です。1年ほど東京生活をした後、一度沖縄に戻ったんですがもう1回東京に行きたいという思いがずっとありましたね。

ー上京してタコス屋さんをやろうと思った経緯を教えてください。

1回目の上京の際に、飲食店でバイトをしていたことが影響していますね。その時の職場がとても楽しくて「飲食業界いいな」と思っていました。

東京で飲食店をやるならどういうものが良いかを沖縄に戻ってからもずっと考えていましたね。

試行錯誤しながらいろいろ食べ歩きをしていた時に出会ったのが宜野湾市にある「タコス専門店 メキシコ」です。

参照:沖縄タコス「メキシコ」

比嘉一平さん

初めて食べたときからファンになりました。めちゃくちゃ美味しかったです!

「これを東京でやりたい」と思い、高円寺に沖縄タコス専門店『うちな~タコス ニライカナイ』をオープンして今に至ります。

皮の食感や味は東京で味わえるお店はなくて、沖縄旅行でメキシコのタコスを食べてファンになった方がネットで探して来店してくれたこともあります。

ー沖縄タコスの魅力はどういうところですか?

比嘉一平さん

一番の魅力は皮ですね。

いわゆるタコスの皮はパリパリですが、沖縄タコスは外はカリッとしていて中はしっとりしているのが特徴でスパイシーなひき肉と野菜が絡み合ってとても美味しいです。

うちな~タコス ニライカナイ Instagramより

日本人の好みに合わせていて、子どもからお年寄りまで皆美味しく感じられる味付けが一番の魅力です。

宜野湾の『メキシコ』は観光客からも人気でファン多いです。

ー今回2回目の上京ということでしたが、1回目の上京についても教えてください。

高校卒業してすぐに上京して服飾のアシスタントとして働いていました。学生時代、服が大好きで逆に服にしか興味がなかったんです(笑)。

大好きな服で仕事をするならどういう職業があるか探しているうちにスタイリストという職業を知り、「楽しそう」と直感で決めてその仕事をするために上京しました。

ただ実際働いてみると好きなだけでは続けられない事情があり、半年ほどで仕事を辞めました。

実際に働いて得られたことも多かったのでチャレンジして良かったと今でも思っています。

スタイリスト時代は忙しくて東京を満喫できなかったのもあり、半年間バイトをしながら東京生活をエンジョイしていました。

当時の兄の家に同居させてもらっていたので、気楽に過ごしていましたね。上京して1年ほど経過したときに、一度沖縄に戻りました。

ー一度沖縄に戻った際、東京は合わないなと感じましたか?

いえ、逆に東京のほうがいいなとずっと思っていました。沖縄に戻ってからも再度上京するための準備をしていましたね。

当時はまだやりたいことが決まっていなかったので沖縄女子短期大学に通い、そこで保育士の資格を取得して保育園で勤務しました。

そこが自分に合っていて気づいたら3年ほど勤務していましたね。

ーそこから心機一転、昨年8月に上京することになったわけですが、なぜそのタイミングだったんですか?

本当はもっと早く上京したかったんですがコロナで計画がだいぶ変わりましたね。

当時バイトしていた飲食店がコロナの影響で経営が傾いて当時のオーナーから「家賃が払えるなら、やってみる?」と声をかけられてチャレンジしました。

コロナが落ち付くまでの繋ぎのつもりで落ち着いたらすぐに上京しようと考えていました。そこからなかなか落ち着かなくて。

ここまで長引くとは思っていなくて、いつまで続きか見通せない状況だったので、もう出ようと決意して上京しました。それが去年の8月ですね。

落ち着くまで待っていたらいまだに沖縄だったので、あの時動いて正解だったと思っています。

ー沖縄でもいろいろチャレンジしていたんですね。

まずはやってみてそれから考える感じですね。チャレンジしないと見えないことがあると考えています。

比嘉一平さん

僕が大事にしていることは「人生1度きりなので後悔したくない」。今何をしたいかを最優先して行動しています。

一度目の上京でやりたいことにチャレンジして、改めて向き不向きがあることを実感しましたね。その点で、すごく意義のあることだったのかな思っています。

「沖縄への恋しさ」に答えたい

ー今後の目標や展望について教えてください。

まずは自分の店舗を構えることが直近の目標ですね。現在はシェア店舗でここは最長でも年内まで。年明けの開業を目指しています。

比嘉一平さん

上京した沖縄の方が「沖縄が恋しいな」と思った時に沖縄の味を提供する場になりたいですね。

今でもよく沖縄の方が来てくれてお話する機会もありますが、そのたびに僕自身すごくホッとするんです。

そういう輪をどんどん僕も広げていきたいです。

「まずチャレンジ」から見えてくるものがある

ー沖縄から上京を考えている若者に向けてのメッセージをお願いします。

やりたいことが決まっていないなら軽い気持ちで上京するのもありだと思います。

東京で生活してみていろいろチャレンジしてみるとそこからやりたいことが見つかることもあります。

僕自身やりたいことも変わっていますが、チャレンジするならやはり東京だと実感しています。

合わなければそれから沖縄に帰っても東京の経験は無駄にならないと思います。

沖縄の魅力も再発見したとか、1回出たからこそ見える沖縄の良さとかってのも、やりたいことを探すうえでのヒントになると思っています。

僕も今までは東京志向が強かったですが、上京して改めて地元に対する興味関心も湧きました。沖縄の人の温かさもそうですし、魅力を再確認出来ました。ゆくゆくは沖縄に帰りたいですね。

今はまず東京で一生懸命やってここで培ったノウハウや経験を沖縄に持って帰って沖縄で挑戦したいと考えています。

比嘉一平さん

そのためにも沖縄タコスを東京でバズらせたいですね!


比嘉一平(ひが・いっぺい)

1996年生まれ。与那原町出身、与那原東小学校、与那原中学校、興南高校卒。2022年9月に沖縄タコス専門店『うちな~タコス ニライカナイ』をオープン。

比嘉一平さん

比嘉さん、お話ありがとうございました!

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この記事を書いた人

東京沖縄県人会広報理事。「東京都沖縄区」代表。AFP、二級ファイナンシャルプランニング技能士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員2種。1983年生まれ。宮古島市出身。

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