3月25日(土)、26日(日)に「第23回さくらSA*KASOまつり」が開催されました。
今回もその模様をミカエル・コバタさんにレポートいただきましたので、以下お届けします。
<ご案内>
「第23回さくらSA*KASOまつり」レポート
東京都内で花見の名所として有名な飛鳥山公園(北区)で3月25日(土)、26日(日)の両日、「第23回さくらSA*KASOまつり」(同実行委員会主催)が開催されました。
もともと飛鳥山の花見は約280年前に徳川8代将軍・吉宗公が享保の改革の一環としてこの山に桜を植え、江戸庶民に開放したことから始まるそうです。
その当時、花見は庶民の最大の娯楽とされ、年に1度の“飲めや歌えや”の大騒ぎだったといわれています。
このイベントは「江戸の庶民が楽しんだ花見を現在に復活させ、また未来へ伝えていこう」という有志たちによりスタートし、2019年で22回目を数えました。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて2020年より中止が続いていました。だが制限の緩和措置で実に4年ぶりの開催にこぎ着けました。
例年通り今年もサブタイトルは「琉と華」と題され、沖縄を感じさせるイベント内容で構成されました。
特設ステージでは2日間にわたってブラスバンド、和太鼓による演奏、歌、よさこい、エイサーなどが披露されました。
あいにく2日間とも雨天となり、残念ながら参加を辞退する出演者、団体が出てしまいましたが、それでも出演を強行した演者の皆さんは精いっぱいのパフォーマンスを見せてくれました。
そして2日目の大トリには今年も創作エイサー団体・炎舞太鼓が満を持して登場。
石垣島出身の上里さんがリーダーを務める炎舞太鼓は雨が降りしきるなか、熱のこもったアグレッシブな演舞を披露しました。
フィナーレはコロナの感染拡大中では考えられなかった演者、観客が入り乱れての大カチャーシーで大盛り上がり。
さらに炎舞太鼓は観客からの“アンコール”に応え、カチャーシーの後に正真正銘、最後の演舞を見せ、熱狂のなかでイベントは幕を閉じました。
また会場には地元・北区の飲食店、企業を中心に28軒の屋台、10軒のキッチンカーが出店し、その周りでは大道芸も繰り広げられ、花見客を楽しませていました。
悪天候のため主催者、演者、出店者、観客にとって100%満足のいく形ではなかったとは思いますが、長い長いコロナ禍を経て4年ぶりに開催されたことは大いに意義があると思います。
万人が楽しめる花見に、沖縄文化が融合された独創的なイベントだけに、来年こそは“晴天”で多くの方を楽しませてほしいものです。
(取材・文=ミカエル・コバタ)