インタビュー

「東京は見聞を広め人生を豊かにできる場所」玉城久美子さんの仕事論(沖縄ライフスタイルアドバイザー)

玉城久美子さんの仕事論

そう語るのは沖縄料理などで「沖縄カルチャー」を発信する沖縄ライフスタイルアドバイザーの玉城久美子さん。

中学生の頃から憧れだったホテル業界を経て、自らのルーツである沖縄について改めて深く学び発信するまでの歩み、そして次世代へのメッセージを教えていただきました。

(更新日:2018年11月28日)

 

<ご案内>

 

沖縄の食文化など「沖縄カルチャー」を発信

玉城久美子さん

 

―現在のお仕事について教えて下さい

沖縄料理教室の開催 や沖縄料理・沖縄食材関連のレシピ開発、 国内外で行われる沖縄フェアやイベントのサポート (企画提案、クッキングデモ実施 など) 、沖縄カルチャーを紹介するコラムの執筆などをしています。

生産者応援にも力を入れていきたいと思っており、沖縄の頑張る生産者さんの紹介も手がけています。

沖縄の食や食文化を伝えていくことを核としながら裾野を広げてやちむんなどの工芸品、旅、雑貨など沖縄のコンテンツを様々ご紹介しています。

私の活動に触れてくださった方が“沖縄の風”を感じて生活のどこかに取り入れてくださったりと、こころ豊かな生活を送るお手伝いができれば、との思いで情報を発信しています。

 

結婚を機に退職、独立

玉城久美子さん

 

―大学卒業後の就職先はホテル業界だったそうですが、退職して現在の職につかれた経緯は

30代半ばを迎え結婚を機にホテルを退職することに決めました。仕事ではホテルの立ち上げに関わることができ、いろいろなところにも出張に行かせてもらいました。那覇市旭橋にあるホテル開業を担当させてもらったこともあります。

たいへんやりがいがあり面白い仕事でしたが当時は管理職だったこともあり仕事が忙しく、土日に出勤することもありました。ワークライフバランスを見直したいと思いました。

退職して次の人生を考えた時に、食べることと料理はもともと好きで、いつか沖縄のことに携わりたいという思いもあり沖縄料理を学び始めました。内地では日本料理を現在も学んでいます。

そうこうしているうちに知り合いや友人から「じゃあ私にも料理を教えてよ」と言われ料理教室を開くようになり、食は歴史や文化と深く結びついていることに気付きました。

食べ物だけでなく生活全般に関わるような沖縄コンテンツを交えながら提案することによって付加価値が付くのではないかと考え、今のような働き方になっていきました。

 

大学で経営とマーケティングを学ぶ

―上京のきっかけについては

大学受験で本土の大学に受かり横浜で暮らし始めたのが最初です。大学では主に経営やマーケティングについて学びました。

中学二年生から就職先はホテルと決めていたので大学でも仕事に役立つ学問を意識していました。そうなった直接のきっかけは当時放映されていた「ホテル」というテレビドラマでした。

とは言っても、子どもの頃から家族でよく沖縄県内のホテルに出かけたり夏休みには山原(やんばる=県北部)のリゾートホテルに泊まったりしていたので、ホテルは身近な存在でした。

建物や施設の中に入ると「なんてすてきな空間なんだろう」と子どもながらに感じたことを覚えています。料理も洋食をはじめとして、ふだん食べないようなものが出てきて楽しみでした。テーブルマナーを身につけることもできました。

祖父には「琉球大学を出て先生になれ」と言われていたので、就職が決まるまでホテルを志望していたことを打ち明けられませんでした。

 

アルバイト先の仲間に恵まれる

―内地にはすぐに溶け込むことができたのでしょうか

初めに住んだのは横浜の中でも下町と言われるような地域で、地元の方々も街にプライドを持っていました。

そんな中でたまに「なまっているね」などとイントネーションを指摘されることもあり、今となって振り返れば自然と口数が少なくなっていたのかも知れません。

当時、安室奈美恵さんが大人気になる少し前だったので沖縄出身というと「どこか遠くから来た子」と受け止められていたところがありましたね。

けれどもアルバイト先では仲の良い友人もできて、就職先の職場で周りの人たちにも恵まれて、冷たくされるようなこともありませんでした。

―東京はどんなところでしょうか

おいしいモノ、世界中のいろいろな料理が食べられるし四季を感じることができます。

他府県出身者や様々な国の方も多く、いろいろな人たちと交流することで見聞を広めることができ、人生を豊かにできるところでもあります。

横浜を経て今は東京に住んでいますが、働く上での苦労は当たり前にいろいろあります。

私は奨学金を借りて高校・大学を出たので、金銭面での苦労もありましたが、それ以外の「ウチナーンチュだからこその特別な苦労」というものはそんなに感じたことはありませんでしたね。

 

いつでも進路変更は可能

―最後に沖縄の若者にメッセージをお願いします

いまや人生100年と言われる時代です。一度就いた職を一生やり遂げる時代でもなくなってきています。言い換えればいつでも進路変更可能だし、いろいろなことを吸収して学び続けることで新たな仕事に繋がる可能性も大いにあります。

過去に一生懸命やってきたことや築いた信頼関係は必ずどこかで活きるし、その積み重ねにより自分だけの働き方を手に入れていくことができると思います。

時に止まりながらでも良いから半歩ずつでも歩き続け、沢山の人と出会い、気持ちを込めて働くなかで自分の個性を作り磨いていってください。

沖縄をいったん離れて広い世界に出るということは、そういう自分を作れるチャンスが広がるということだと思います。

 

玉城久美子さん
玉城久美子(たまき・くみこ)

1977年生まれ 那覇市出身 昭和薬科大学附属高校、横浜国立大学を経て、国内ホテルチェーンに就職し13年勤務。その間ウェイトレスやブライダル・宴会コーディネーターなどの現場業務を経て、本社勤務時にはマーケティング部門においてブランディング業務や新規ホテルの立ち上げに携わる。全国各地の拠点を飛び回る中での食体験や調理担当者との仕事を重ねてきたことで食への関心が強まり、現在に至る。 食生活アドバイザー2級、食品衛生責任者、沖縄スーパーフード協会会員

【公式HP】https://kumy.jp/

 

平良英之

玉城さん、お話ありがとうございました!

玉城さんにお仕事のご相談・ご提案がある方は、東京うちなんちゅ会まで気軽にお問い合わせください。

 

 

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