今回は2022年5月8日に国立劇場(千代田区)にて開催される日本復帰50年記念「沖縄芸能フェスティバル2022」についてご紹介します。
東京沖縄県人会9代目会長、仲松健雄さんに今回のイベントの魅力、意義を伺いました。
<ご案内>
「沖縄芸能フェスティバル2022」とは
歴史・政治的なトピックではあるのですが、そこに深く言及すると意見や思想の違いからひとつになりにくい。
東京沖縄県人会は「みんなで交流する、親睦を深める」団体であって、基本的には政治、宗教、思想を持ち込まず、あくまで交流会、親睦会という立ち位置です。
やはりみんなが心をひとつにして楽しめるのは芸能なんですよね。だから大々的な芸能イベントをやろうと。
それも「復帰50周年」ということで会場にこだわったんです。いろんな会場がありますが、あらゆる芸能関係者が目指す最高のステージが国立劇場。そこでやろうと。
国立劇場というのは敷居が高くてなかなか予約が取れず大変でしたけど、そこは諦めずに内容を話して、人間国宝の方も呼んで復帰50周年という節目を強調して開催しますと。
それで約2年前に会場をおさえることができました。
第一部の琉球舞踊、これはオープニングで「四つ竹」を若手も含め大勢で、できれば復帰50周年にかけて50人で演じる予定です。
それからはすべての演目で師匠クラスの方に出ていただきます。
第二部は人間国宝ということで西江喜春さん、宮城幸子さん。お二方にもすぐ快諾をいただけました。
第三部は以前から懇意にしてる演出家の平田大一さんにお任せしてます。宮沢和史さんや大城クラウディアさん、よなは徹さんにもぜひ出ていただきたいとお願いして実現しました。
ここの現代版組踊と沖縄ポップス。私はこの迫力ある演目をメインにしたかったんです。
「ダイナミック琉球」という曲がありまして、それをぜひ入れたいと。
平川美香さんが新宿ルミネでガレッジセールさん達とこの曲を歌ったんですよ。それが物凄くて。声量も迫力もある。
それでピンときて平川さんにも「ぜひご出演を」とお願いしました。
第一部は琉球舞踊、第二部は人間国宝、第三部が現代版組踊と沖縄ポップス。
沖縄でもこれだけ幅広い芸能ジャンルを網羅したイベントってめったにないですよ。そこには自信を持っていますね。
3つの意義
ひとつめは沖縄芸能のすべてを東京から発信して知名度、認知度を向上させる。
それらを堪能しながら沖縄の歴史にも触れていただきたいです。
ふたつめは先人への感謝。
東京沖縄県人会は沖縄の本土復帰運動に深く関わってきました。
今年は本土復帰50年目ですけど、東京沖縄県人会は66年目。復帰する前からあるんです。
初代会長になった神山政良さんが沖縄関係団体の人を集めて復帰運動をやろうと提案した。
みんな賛同してそれから2~3日後に共立講堂(千代田区)に2500名集めて。それから火がついていった。
そこからさらに政府に要請したり、アメリカ大使館に要請したり。
まさしく日本政府やアメリカ政府を動かしたのは、東京沖縄県人会が最初に祖国復帰運動を打ち出したからなんです。
もちろん平行して沖縄でもそういう運動は起きていましたけれど、そういうふうに東京と沖縄に火がついてですね、盛り上がっていって、それで1972年の復帰につながったんです。
そうした先人の皆さんに感謝の気持ちをお示しする。これがふたつめの理由です。
3つめは「癒し」。
琉球伝統芸能や現代版組踊というのはすごく情緒がある「癒しの文化」なんですね。だからそれをご覧になって心を豊かにしてもらいたい。
今は戦争が起きたり荒れた世の中ですから。心が荒むから戦争も起こるわけですよ。だから心を癒して豊かにして平和を求めようと。そういう狙いがあります。
この3つの思いで2年前から準備してきて、いよいよです。
東京沖縄県人会が心をひとつにして会の歴史に、思い出に残る大イベントにしようと。うちなんちゅの魂を込めたフェスティバルに、ひとつの金字塔にしようと。県人会ではそんな話をしています。
みんな共感して役割分担をしてくださって。東京沖縄県人会が一体化するという意味でもこのイベントを企画してよかったと思いますね。
感動、感激、感謝をお届けします!
屋良朝苗(沖縄の本土復帰後、初代県知事を務めた政治家)の本土復帰の時の言葉を入れたり、静かに沖縄の歴史を語る場面もあったり、見る方が飽きないような構成となっています。
後半はダイナミック琉球でドン!とやって、最後はカチャーシーでしめる。
私なんてリハーサルを見ただけでもう観客として「明日にでも見たいな!」と思うくらい(笑)。ちむどんどんしますよ。わくわく感がすごい。
感動、感激、感謝。この三感をみなさんに提供します。
絶対悔いのないフェスティバルですから、ぜひ足を運んでいただきたい。自信はあります!
イベント情報
■ 開催日時
2022年5月8日(日)
昼の部 : 開演 13:00〜16:30(開場12:15〜)※日本復帰50年式典あり(20分)
夜の部 : 開演 18:00〜21:05(開場17:15〜)
■ 開催場所
国立劇場 大劇場(東京都千代田区隼町4-1)
■ チケット代(全席指定)
SS席(1階): 8,000円(当日券 9,000円)
S席(1階): 7,000円(当日券 8,000円)
A席(2階): 5,000円(当日券 6,000円)
B席(3階): 3,000円(当日券 4,000円)
■ チケット購入先
東京沖縄県人会ホームページ https://okikenjin.org/
全国のファミリーマート
国立劇場チケット売り場(窓口販売のみ 10時〜18時)