2023年6月4日に「粕壁エイサーまつり2023」が開催されました。
今回もその模様をミカエル・コバタさんにレポートいただきましたので、以下お届けします。
<ご案内>
イベントレポート
6月4日、埼玉・春日部市の「ふれあいキューブ」で、第16回目となる「粕壁エイサーまつり2023」(主催=春日部TMO・粕壁エイサー2023実行委員会=春日部商工会議所、春日部駅東口商店会連合会、春日部駅西口商店会連合会)が開催されました。
沖縄と深い関りがある神奈川県周辺と異なり、正直なところ沖縄と埼玉はあまり縁がありません。
イベント開催のきっかけになったのは商工会のメンバーが創作エイサー太鼓に感動したことです。そこから「春日部の皆さんに見ていただきたい」として、2006年に第1回を開催しました。その後「エイサーのパワーと沖縄のおじい、おばあを尊重する家庭文化は豊かな街づくりの礎になる」と位置づけて、毎年開催を続けました。
出演団体は第1回は1つだけでしたが、コロナ前の2019年は7つまで増え、すっかり春日部市民に浸透していきました。
しかしコロナ禍のため2020年と2021年は中止。昨年は開催したものの従来の2日から1日に会期を短縮し、2会場から1会場での開催に縮小。
入場者数を制限するため3部制の入れ替えとなり、観覧チケットは事前に市内の飲食店などで配布され早々に完売。限られた人しか観覧することができませんでした。
また控え室の密を避けるため出演団体も2つだけ。カチャーシーもなし、恒例だった屋外での沖縄屋台の出店も中止とされ、一抹のさびしさを禁じ得ませんでした。
だが今年は制限なしのフル規格での入場となり、沖縄屋台も復活。各店舗や沖縄物産会場には長蛇の列ができていました。
出演したのは創作エイサーの琉球國祭り太鼓と沖縄創作太鼓黄龍、伝統エイサーの町田琉の3団体で、心のこもった熱いパフォーマンスを見せてくれました。
エイサーのみならず龍球空手道による演舞、八曄流餘音の会・赤嶺奈津子、真希姉妹練場による琉球舞踊と地謡(三線=琉球古典フクギの会・山川雅之研究所、太鼓=光史流太鼓保存会・池間鈴)が披露され、重厚な音に乗った華やかな舞いで観覧者を魅了していました。
同イベントではすっかりおなじみとなった名護出身の歌手シューベルトまつださんも島唄ライブを披露しました。
そして、岩谷一弘市長も来場し祝辞を述べました。栄康照実行委員長は「来年はできればコロナ前の規模に戻したい」とあいさつしました。
最後は町田琉の演舞から演者と観覧者が入り乱れた4年ぶりの大カチャーシーで、超満員の観客も大盛り上がりでフィナーレを迎えました。
これだけ春日部市民に愛されているイベントだけに、来年こそはコロナ前の規模での本格開催の復活を願ってやみません。春日部に住んでいない人にもぜひとも足を運んでいただきたいイベントです。
なおエイサーまつりに華を添えた琉球舞踊・八曄流餘音の会の赤嶺奈津子さんは「たくさんのお客さんに見ていただいて、琉球舞踊を知っていただいてうれしかったです」、赤嶺真希さんは「初めての舞台の生徒さんもいたんですが、エイサーの合間に琉球舞踊を楽しんでもらってうれしかったです」と話されていました。
(取材・文=ミカエル・コバタ)