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琉球舞踊、古典芸能の癒しと強さとは~「琉球の綾音」レポート(2022/04/03)

琉球の綾音

 

来間祐一郎
ハイサイ!東京うちなんちゅ会、メディア担当の来間(くりま)祐一郎です。

 

今回は2022年4月3日に行われた琉球古典芸能イベント「琉球の綾音」のレポートをお届けします。

東京で琉球古典芸能の奥深さに定期的に触れられる貴重な機会であるこの公演の魅力をお伝えします。

※後半は次回公演のお知らせもあります

 

<ご案内>

 

「琉球の綾音」とは?

琉球の綾音フライヤー

 

「琉球の綾音」は琉球古典芸能の若手実演家5人を中心メンバーとして2021年から定期的に自主開催されているイベントです。

 

琉球舞踊メンバー

【琉球舞踊】

赤嶺奈津子(左) 赤嶺真希(右) 仲里綾香(中央) 

 

唄 三線メンバー

【唄 三線】

細川拓実(右) 親川遥(左)

 

「綾」とは琉球の言葉で「美しい」という意味を持ちます。

日本の重要無形文化財である琉球舞踊、琉球古典音楽の洗練された美しさを若手実演家の感性や美学で表現しています。

今回の開催は4回目、テーマは「花」

 

仲里綾香さん
仲里綾香さん

四季折々の花を愛でてその美しさに癒される。また、花を眺め自身の境遇に思いを寄せていくことは現代の人々も同じことではないでしょうか。

「花」を通して古の人々が込めたさまざまな思いや四季折々の情景を想像していただけるよう、主題としました。

 

公演の模様

琉球の綾音

 

雨模様の天気のなか、客席は満席に近い入り。

公演前にメンバーの皆さんに取材して和気あいあいとお話させていただいたのですが、いざ公演が始まると空気は一変。

三線や笛が鳴らされ、踊りが始まるたび、心地良い緊張感と癒しの空気が場を包んでいきました。

 

琉球の綾音公演1
琉球の綾音公演2
琉球の綾音公演3
琉球の綾音公演4

 

そして会場となった安養院瑠璃光堂(板橋区)との相性の良さ。

 

安養院公演前
安養院仏像
安養院1
琉球の綾音公演5
住職さんのお話

 

住職を務める平井和成さんからの「沖縄の美しさを皆様の宝として改めて心に刻んでほしい」とのお言葉通り、気遣いと落ち着きに満ちた空間に琉球古典芸能の美しさがマッチして、オリジナルで上質な空間が生み出されていました。

公演時間は約1時間、最後まで集中して見られるちょうど良い時間であっという間に夢のような時間が流れていきました。

 

琉球古典芸能の「癒し」と「強さ」

琉球舞踊の姉妹ユニット・赤嶺奈津子さん、真希さんに公演前にお話を伺いました。

 

楽屋の様子

琉球古典芸能はとても奥深い「心が落ち着く芸能」なんですね。

沖縄の歴史は琉球の時代から常に揺れ動き、悲しい思いも多く経験してきました。

しかしそんな中でも沖縄の人々は「静かな強い意思」で平和を築き、生き抜いてきました。

それは沖縄ならではの生きる知恵であり、そうした静かな美しさ、内に秘めた強い思いが琉球古典芸能には象徴的に表れています。

最近はコロナや戦争で世界中が不安を抱えていますが、琉球古典芸能にはそんな人々の心を癒す効果があります。

だから純粋にこの心地良い空間を楽しんでほしい。

琉球舞踊に静かに流れる呼吸、音楽、すり足の音など、ひとつひとつに癒されてほしい。

琉球の綾音公演6

沖縄芸能と言えばエイサーやカチャーシーなどの賑やかさがイメージされがちですが、また一味違う、控えめながら美しさと強さを持った琉球古典芸能に触れて癒されてほしいです。

「祈り」をルーツとする琉球舞踊は、他者への「おもてなし」の心で発展してきました。

自己アピールというより「見る方に喜んでもらいたい」というメンタリティが所作や衣装など隅々まで表れてます。

そのように脈々と普遍的に受け継がれてきた沖縄の美しさ、強さを「琉球の綾音」で表現者として伝えていきたいです。

 

「綾音」を琉球古典芸能に触れるきっかけに

琉球舞踊家・仲里綾香さんにもお話を伺いました。

 

仲里綾香さん
琉球舞踊で交流

私達のような若手実演家はイベント企画でオファーを受けたり、大きな公演の一員として呼ばれて求められる役割を果たす形がメインです。

一方「琉球の綾音」は自主公演なので私達の一番やりたいこと、世界観を表現して琉球古典芸能の良さを自由に伝えていけることに大きな意味を感じています。

特に宮廷舞踊まで含めて幅広く演じられる若手は多くはないので、それが私達チームの強み、魅力だと思っています。

例えば琉球古典音楽は歌詞やメロディひとつ取っても四季折々の美しさ、花の美しさ、人を思う心のありようなど普遍的な美しさが表現されています。

「琉球の綾音」がそうした魅力をライブ体験する入口となり、沖縄の国立劇場公演を見に行くなど幅広い方に興味を持っていただくきっかけになれたらと思っています。

また「琉球の綾音」の公演を重ねていくことで個々の技術も認知度もより洗練されて「東京に綾音あり」と評価していただけるようになりたい。

一方、沖縄と関東では距離もあることから技術や価値観のズレが生じかねないという懸念もあります。

なので沖縄の仲間、先輩方とも常に情報交換とコミュニケーションを心がけ、「沖縄芸能の魅力を東京で伝えてくれている」と評価していただけるようになりたい。

そして将来的には地元沖縄を含め、様々な地域で「琉球の綾音」を展開していければと考えております。

 

「琉球の綾音」次回公演は7/3

4名によるご挨拶

 

「琉球の綾音」はすでに次回公演日が決定しております。

2022年7月3日(日)です。

公演の詳細が決まりましたら、当サイトでもお知らせする予定です。

 

 

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