今回は2022年11月23日に開催される琉球芸能公演シリーズ「琉球の綾音」をお知らせします。
東京都千代田区にて「秋」「月」をテーマにした演目を中心にした琉球伝統芸能を楽しめる公演となっております。
以下に公演の詳細と出演者の声をお届けします。
<ご案内>
「琉球の綾音」とは
「琉球の綾音」は、琉球古典芸能の若手実演家5人を中心に、2021年から定期的に自主開催されているシリーズ公演です。
主に東京を中心に展開されています。
琉球芸能にも新旧さまざまな演目がありますが、「琉球の綾音」は琉球王朝時代より受け継がれてきた伝統的な琉球舞踊、琉球古典芸能を大切に考え、若手によってその魅力を体現してお届けするという点に特徴があります。
【琉球舞踊】
赤嶺奈津子(左) 赤嶺真希(右) 仲里綾香(中央)
【唄 三線】
細川拓実(右) 親川遥(左)
「綾」とは琉球の言葉で「美しい」という意味を持ちます。
琉球王朝時代より受け継がれてきた美学と感性を若手実演家たちが優雅に、爽やかにお届けいたします。
「琉球の綾音」と琉球古典芸能の魅力については、こちらの記事もご参照ください。
その「琉球の綾音」の第6回公演が、2022年11月23日(水・祝)に東京都千代田区の内幸町ホールにて開催されます。
今回の公演では「秋」や「月」をテーマにした演目を中心にお送りいたします。
街の木々も色づきはじめ、さわやかな空気を感じる季節であり、憂いや物寂しさも感じる「秋」。
また、俳句では秋の季語に「月」が用いられるように、古くから人々は秋の月の美しさに心をよせていました。
琉球芸能を通して、秋の持つさまざまな風情を感じていただける内容となっております。
【主な予定演目】
仲村渠節、瓦屋、浜千鳥、他
今回の公演への思い
「琉球の綾音」メンバーの皆様に今回の公演への思いを伺いましたので、以下にお届けします。
【親川遥】
琉球古典音楽の歌詞にも多く登場する「月」。私が演奏させていただく琉球舞踊「瓦屋」は別名「月見踊り」とも称され、月を愛でることを主題としております。
古より人々が月に込めた想いと、その変わらぬ美しさを感じていただけるよう、心を込めて演奏いたします。
また今回の公演はこれまで以上に沢山のお客様に鑑賞していただけるよう、ホール開催となりました。
より一層、細やかで美しい公演となるよう出演者一同尽力いたします。
【赤嶺奈津子】
前回から4ヶ月越しの公演となりましたが、その間も琉球の綾音のメンバーはそれぞれが本場の沖縄のみならず日本各地で公演活動をしておりました。
「琉球の綾音」の魅力は同世代の実演家が集まって舞台を作るというところにあります。
伝統芸能の世界で我々はまだまだ若手で先輩や先生方から学ぶことが多くありますが、綾音以外の公演ではそれぞれがその道の先輩方と舞台を共にし芸を深め、学ぶ。
そして「琉球の綾音」としての活動では今できる自分達なりの技で解釈を深め表現をする。そのような心持ちで臨んでおります。
さて、今回は月をテーマにした舞踊を披露します。今年の中秋の名月は公演先の長野県からその月を眺めましたが、つい今回踊る瓦屋の歌詞を口ずさみました。
「月も眺めたり できやよ立戻ら 里やわが宿に 待ちゆらだいもの (歌意) 月を眺めたので 帰りましょう 愛しい人が お家で待ってますから」
今も昔も人は月を見ると、家族や愛しい人に会いたくなるようです。
そのような表現が琉球の時代から踊りの演目として描かれているので、温かい静かな心で踊り深めたいと思います。
【赤嶺真希】
今回は浜千鳥(ちじゅやー)を披露いたします。
朝ドラ「ちむどんどん」でお母さん役の仲間由紀恵さんが戦争で亡くした姉の形見のジーファー(かんざし)を身につけ、しっとりと踊ったのが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
私も沖縄を離れて都会で過ごす中で、故郷への懐かしさや寂しさを感じることがあります。
会いたい人に会えない寂しさ、郷愁の想いを浜で千鳥が遊び鳴く場面に重ねて、踊ります。
夜の浜で光照らす月、その向こうに愛しい人を描きながら切なくも心の支えにする情景が目に浮かぶ曲調です。紺地の絣をウシンチーと呼ばれる、帯を使わない沖縄独特の着付け方法にも注目してご覧ください。
お稽古では指の角度や体の向きを細かく確認しますが、舞台ではいかに琉球芸能を堪能できる空間を創り出せるかを意識しています。
これまでの客席と近いお寺の舞台から会場をホールに移して、舞踊や音楽を離れた場所から鑑賞することで沖縄の風を全身で感じていただける舞台に仕上がるのではないかと思い、お稽古に励んでまいります。
【細川拓実】
回を重ねてきた「琉球の綾音」ですが、今回から箏曲家も加わり地謡や独唱など更に琉球音楽をお楽しみいただけると思います。
今までになかった「新たな試み」の演目も予定しておりますので、ぜひお楽しみにください!
【仲里綾香】
琉球古典芸能は観ればみるほど深いなぁと私自身も感じます。
琉歌の中に広がる豊かな景色や心情。抑制された中に秘めた美しい所作。
きっと皆さまの心を癒やしてくれる事でしょう。
琉球古典芸能を身近に感じていただける様に今回も解説を務めさせていただきます。
ぜひ会場にてお待ちしております。
公演情報
【日時】 2022年11月23日(水・祝)19:00開場/19:30開演
【場所】 千代田区立 内幸町ホール
【チケット】 全席自由 前売り4,000円 /当日4,500円
【出演】 唄三線/親川遥 唄三線・笛/細川拓実 舞踊/赤嶺姉妹 解説/仲里綾香
【チケット購入方法】 インターネット https://www.funity.jp/tickets/oyakawa/show/oh202211/1/1/ ファミリーマート(FamiポートTOP、チケットボタンから「親川遥」で検索)
【お問い合わせ】 よしもとエンタテイメント沖縄/[電話]098-861-5141 平日10時~18時 [MAIL]info@oyakawaharuka.com