2022年6月5日、埼玉県春日部市にて「粕壁エイサーまつり2022」が開催されました。
粕壁エイサーは沖縄の伝統文化であるエイサーを通じて、まちも元気になろうという思いから開催されています。
今回もその模様をミカエル・コバタさんに寄稿いただきましたので、以下お届けします。
<ご案内>
「粕壁エイサーまつり2022」レポート
6月5日(日)、埼玉・春日部市の「ふれあいキューブ」で、「粕壁エイサーまつり2022」(主催=春日部TMO・粕壁エイサー2022実行委員会)が3年ぶりに開催された。
コロナ禍とあって、2020年、2021年は中止。今年は主催者側が慎重に検討した結果、沖縄の本土復帰50周年ということもあり、内容を大幅に縮小する形での開催に踏み切った。
例年は「ふれあいキューブ」とサポート会場のショッピングモール「ララガーデン」との並行開催だったが、今年は「ふれあいキューブ」のみ。新型コロナウイルス感染防止対策を踏まえ、座席の配置はソーシャルディタンス、野外での沖縄そばなどの飲食物の販売は中止。
観覧者にはマスク着用、飲食や会話、立ち見の禁止などが徹底された。ただ、館内フロアでの沖縄物産品販売は自由入場制で行われた。
ソーシャルディタンスのため、場内に1度に多くの観覧者を入れることができないため、3部制の入れ替えとなり、観覧チケットは事前に市内の飲食店などで配布され、早々に完売した。
前回(2019年)はエイサー出演団体は7つだったが、今回は控え室の密を避けるため、琉球國祭り太鼓と沖縄創作太鼓 黄龍の2団体のみ参加。例年なら、そのほかに、琉球舞踊、沖縄手話ダンス、龍球空手道、沖縄現代版組踊なども披露されていたが、今年は沖縄・名護出身の歌手シューベルト松田の島唄ライブのみのラインナップとなった。
そもそも、沖縄と春日部ではあまり縁がないが、春日部商工会のメンバーが創作エイサー太鼓に感動し、同市民に伝えたいとの趣旨で、このイベントがスタートしたもの。
2006年の第1回は1団体のみ出演で、その後、年々、来場者も増えて、出演団体も増えていき、初夏の恒例行事として、すっかり同市民に浸透していた。
2団体のみの参加ではあったが、その分、参加団体は曲目を増やし、熱のこもった演舞を披露。残念ながら感染対策でカチャーシーは中止されたが、3年ぶりの開催とあって、集まった観覧者は胸を熱くしたようだ。
コロナ禍とあって、縮小開催はやむを得ないところで、実施してくれただけでも英断だ。コロナが落ち着き、来年こそは本格的な開催ができることを期待してやまない。
(取材・文=ミカエル・コバタ)